タイ語はどこからやってきたのか。(3)
こんばんは。
Monさんちーむです。ブログ名に落ち着きがありません。
タイ語の形成について長々とやってきました。
みなさんもそろそろ飽きてきていると思います(そもそも見てる人がいないか)。
本日のブログで一旦一区切りをつけたいと思います。
前回では、サンスクリット語・パーリ語がタイ語における宗教語彙・文化語彙に大きく影響を及ぼしていることをお伝えしました。今回は、その他のタイ語に影響を及ぼした言語についてもう少し補足していこうと思います。
前述した言語の次に大きな影響を及ぼした言語ですが、個人的にはクメール語だと思います。クメール語については、以前に少しだけ言及しました。正確にはクメール文字についてです。文字についてはクメール文字を参考にしてタイ文字が作られたということを紹介しました。それを考慮すれば、クメール語から語彙の影響を受けたという流れも大変自然なことです。どのカテゴリにクメール語の借用が多いかについては、後述しますが、ちょくちょくクメール起源の単語を目にします。ちなみにクメール語のカテゴリについてですが、
オーストロアジア語族 - モン・クメール語派
に属しているので、タイ語とはまた系統の違う言語です。以上の3言語がタイ語に影響を及ぼした3大言語だと考えています。ただ、他にも小さいながらも影響を与えている言語はあって、その例としては、モン語(なんか親近感を覚える...)や、ジャワ語などでしょうか。歴史的な経緯などは詳しく分かりませんが、まれに、専門用語や、一部的な語源として登場してきます。
ここまでの情報をまとめてみましょう。
タイ語について、言語はタイ・カダイ語族で中国から南下してきた。文字はインド系のクメール文字を元にして作られた。語彙は宗教的。文化的な語彙を中心にサンスクリット語・パーリ語から大きな影響を受けた。これで、大まかなことは説明できると思います。
長い間、お付き合い頂きありがとうございます。ですが、そもそも、何故私はこのようなことを延々と語ってきたのでしょうか?それは、まだ未確定ですが、私の研究テーマに少なからず関わってくるからです。
みなさんは 王語 というのをご存知でしょうか。もしかしたら、拙のツイッターでそのような内容の呟きを見たことがある方がいるかもしれませんね。簡単に説明するならば、日本語の古文における最高敬語のようなものです。タイ語にも語彙レベルが様々あり、口語から文語まで様々な同意異義語があります。これが、タイにおける教養・マナーに影響しています。日本ではほぼ廃れましたが、タイでは非常に多くの語彙が今でも王室に対して使われています。その語彙ですが、非常に難解で、タイ人ですら正確に使いこなすのは簡単ではありません。私はその語彙にどのようなルーツがあるのかに興味があります。その多くはクメール語であると言われていますが、それぞれを細かく分析したような論文にはまだ邂逅していません。いずれはこのジャンルについて卒業論文を書きたいと思っています。
ということで、今後も、言語について、王語関連の話は登場してくると思います。前回に、東南アジアの言語は複雑化していると紹介しました。私の研究がその一助になれば幸いです。
全三回に渡ってお送りしてきました。
つまらない内容ですみません。ですが、最初の段階でタイ語となんたるかを簡単にでもご紹介しておくべきと判断し、書かせてもらいました。
次回はまた別のジャンルについて書きたいと思います。
それでは次回も乞うご期待