タイ語はどこからやってきたのか。(1)
こんばんは
Monさんちーむです。
前記事を閲覧してくださった方には御礼申し上げます。励みになりました。
これからもよろしくお願いします。
さて、今日は私が2年以上学習してきたタイ語について、簡単に紹介したいと思います。
まず、言語というのは、それぞれが完全に独立・孤立しているというわけではありません。例外などは勿論ありますが、殆どの言語はどこかの言語体系の系譜の中に属しています。そして、タイ語も勿論様々な言語から影響を受けて、今日に至っています。
言語をカテゴリする際には比較言語学の世界では、以下のような単語で表します。
(大語族) > 語族 > 語派 > 語群 > 言語 > 方言
つらつらと列挙しましたが、見慣れないものもあると思います。私もちゃんと理解できているわけではありません。ちなみに、大語族という概念は現在はまだ仮説段階で、正式にはまだ認められていないカテゴリです。よって、実際は、 語族 が言語をグループ化した場合に一番大きな括りになるというわけです。語族という括りで一番みなさんが聞き覚えのあるのは、 インド・ヨーロッパ語族(印欧語族) でしょうか。いくつもの大きい言語がこの語族に含まれています。ちなみに言語数を基準にした場合、どの語族が一番大きいグループになるのかご存知ですか?実は印欧語族ではなく、 ニジェール・コンゴ語族 という語族なんです。分布としてはアフリカ大陸の半分から以南に位置しています。優に1500以上の言語から構成され、全体の約20%をこの語族が占めているのです。
では、そろそろ私の専攻のタイ語の話にシフトしようと思います。タイ語は タイ・カダイ語族 という語族に属しています。細かい系統を記載すると以下のようになります。
タイ・カダイ語族 - カム・タイ語派 - タイ・チワン諸語群 - タイ語群 - 東中央 - チワン・ソン諸語
...。ややこしいですね。よく分かんないですよね。とりあえず、この細かい分類についてはおいといて、ここで、(音声)言語と文字を分けて考えてみます。
まずはタイ語の属する、タイ・カダイ語族は中国南東部が発祥であるとされています。そこから南下し、現在のタイ国に至ったとされています。文字については、クメール文字(カンボジア)を元にして、スコータイ朝第3代ラームカムヘーン大王が発明したと言われています。クメール文字はブラーフミー系文字と言われ、所謂インド系の文字の系譜です。要するに、民族と、音は北から南下してきたもので、文字は西からやってきたもので、そのクロスが東南アジアのタイで起こったということなのです。しかし、このような言語のでき方はアジアではよくある話で、そこが面白いところであり、複雑化している原因であり、比較言語学において、研究の余地がまだまだあるエリアなのです。
今回はこの辺りにして、次回では本題であるタイ語について、もう少し深入りをしていこうと思います。内容については簡単だったでしょうか。できるだけ砕いて書いたつもりなのですが、分かりくい箇所がありましたら、私の不手際です。コメント欄などにお寄せください。
それでは、次回も乞うご期待。
・参考
・語族
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%9E%E6%97%8F
・タイ・カダイ語族
・タイ文字
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E6%96%87%E5%AD%97
・クメール文字
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%96%87%E5%AD%97