Monさんちーむ の ぶろぐ。

み、見ちゃダメ!(建前)

Flamingo

こんばんは。

 

もんさんちーむです。

 まえがきの次に実際に中身がある記事は何にしようかなと考えておりました。

 そんな折に、米津玄師の新曲「Flamingo」をまだチェックしていないと思い出し、YouTubeへと向かいました。

 うん。作風がずいぶんと変わりましたね。

 嗚呼、気をつけて頂きたいのは、これは至極肯定的な意見であるということです。

 というのも、私は米津玄師自体に「変化」という性質があると考えてきました。ご存知の通り、米津玄師は元々、2009年からニコニコ動画にハチ名義でボカロPとして動画を投稿していた経緯があります。その後、2013年に「サンタマリア」でメジャーデビューを果たします。現在は「Lemon」の大ヒットによって、知名度は全国レベルとなり、今一番売れている男性歌手と言っても過言ではありません。

 

 私はいつ米津玄師を知ったのだろう。そう思って過去ツイで検索してみたら...ありました。2015年5月2日のツイートで初めて「米津玄師を聴いてビビッときた」と書いていました。当時の私は高校3年生。米津玄師の一般的な知名度もまだまだこれからという時でした。当時、私はまだボカロというジャンル自体にも全然疎かったのでハチという名前さえも知らずその曲を試聴したのを覚えています。思えば、私個人に関してのボカロジャンルへの開拓というのは米津玄師がきっかけだったのかもしれません。その後、彼がボカロからメジャーへの転身で自身の歌唱を用いるようになったことを知ります。この歌手はメジャーでも伸びると思っていましたが、まさかここまでとは思ってませんでした。

 それもこれも米津玄師にとって、環境の変化と自身の音楽的センスがうまく噛み合っていたからだと言えるでしょう。

 僕は2ndアルバムの「YANKEE」から入りましたが、彼のアルバムの一つ一つに環境の変化、音楽の変化が見て取れます。そしてそれに気づくと、歌の核には米津玄師がそこにいるのに、様々なスタイルに移ろいでいくことに気づきます。そこが米津玄師の魅力なんだと思います。なので、アーティストでシャッフル再生すると、いろんな音色が聞こえてくるのも彼の面白さです。

 

 ただ、私は、アーティストが同じところに留まり続けることは表現者としての死を意味しているのではないのかとも同時に考えます。同じスタイルで延々と同じようなことを書いて歌っていれば、次第にマンネリ化し、リスナーも飽きて離れていきます。なのに、よく新盤のレビューに「昔の方がよかった。」とか、「もう昔の◯◯じゃない」とか見受けられます。これは日本にも限らず、世界トップレベルのアーティストでもレビュー欄が同じような風景になります。記憶に残っているのはテイラー・スウィフトとかでしょうか。彼女は本来カントリージャンルからのデビューでしたが、彼女の代表曲「we are never ever getting back together」あたりからポップジャンルに移行し、今ではカントリーの新曲は殆ど見なくなりました。これも彼女なりの変化だと思います。思えば、アルバムの「Red」が過渡期だったのかも。

 閑話休題。米津玄師も様々な過渡期がありました。まずはメジャーデビューです。メジャーアルバム1st「diorama」はかなりP時代の面影を残しており、生々しく、しとしととしたイメージです。僕はたまに雨の日に聴くのが好きですね。そして、2ndの「YANKEE」。これが個人的には一番の神盤だと考えています。米津玄師の過渡期と言えばこのアルバムを一番に想起します。ガチャガチャした不協和音。ワイワイとそこに混じる気持ち良さ。絶妙なバランスです。そして、3rd「Bremen」、4th「Bootleg」、「Lemon」と続いてきました。

 そして今回の「Flamingo」です。正直、才能しか感じられませんでした。今までの米津が築き、吸収してきたものの集大成とも言えるかもしれません。米津玄師を一言で表現することは難しいですが、敢えて試みるならば、「薄氷の上のような危なっかしさ」「わらわらと不協和音が寄ってたかって不思議と大団円」のイメージを私は抱いてきました。この二つが我々に不可思議かつキャッチーな印象を与え、リスナーに音楽的快感を与えてきたのだと思います。「もし米津玄師が今まで培ったノウハウを全て引っ提げて初期の彼にタイムスリップしたらどんな曲を作るか」をど真ん中で撃ち抜いたような作品です。当に傑作。一通りファンをしてきた者にとっては新しさと懐かしさに同時に襲われて嬉しいパニックになってしまったことでしょう。

 彼がメジャーデビューしてはや5年。

 そこに確かにハチはいた。

 

                          長文・駄文失礼しました。 

 

・おまけ

個人的にお薦めの米津曲を紹介させていただきます。

マイナーの曲を攻めて見たので、あまり米津を知らない方には米津玄師の新しい一面を知っていただけたら幸いです。

・乾涸びたバスひとつ(「diorama」より)

乾涸びたバスひとつ

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  • 米津玄師
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  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

・メランコリーキッチン(「YANKEE」より)

メランコリーキッチン

メランコリーキッチン

  • 米津玄師
  • J-Pop
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・雨の街路に夜光蟲(「Bremen」より) 

雨の街路に夜光蟲

雨の街路に夜光蟲

  • 米津玄師
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砂の惑星 敢えてハチ名義の方を持ってきました。「BOOTLEG」にも収録されています。これはボカロファンなら必ず知っている曲です。ただ、是非聴いて欲しい。これについて話すとまた長くなるので、これ位で...

砂の惑星 feat.初音ミク

砂の惑星 feat.初音ミク

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